J-REITはなぜ高利回りなのか?リート銘柄を選ぶ5つのポイント

J-REITが高利回りなのには理由があります。

その理由を理解した上で正しく銘柄を選んでいけば、いわゆる日産やJTに代表される高配当銘柄に投資するよりも、J-REITの方が効率的です。

今回は、リート銘柄を選ぶ際の5つのポイントを解説しつつ、最後に具体的なおすすめ高利回り銘柄も紹介していきます。

10秒で分かる本日の概要
  1. J-REITは法律の仕組み上高配当になりやすく設計されている
  2. J-REITのリスクは、一般的な事業会社の株式が持つリスクと大差ない
  3. 銘柄選びでは利回りだけでなく、NAV倍率やLTVといったの指標や投資対象も要チェック

J-REITとは|分配金利回りが高い理由

J-REITとは

J-REITとは「証券取引所に上場して投資家から集めた資金で不動産投資を行い、その利益を分配する金融商品のこと」です。

Japan Real Estate Investment Trustの頭文字をとって、J-REITと言われています。

もともとREITは、アメリカでできた仕組みで高利回りが魅力の金融商品です。

日本には2001年から導入されており、現在ではオフィスビル、ホテル、物流施設、レジャー、医療施設など投資物件は多様化しています。

投資対象は不動産投資に絞られているため、J-REITへの投資が実質不動産投資になります。

そういった意味では、不動産投資に興味がある方へおすすめできる金融商品と言えます。

J-REITがおすすめの理由

不動産投資では、多額の初期費用、入居者が入るかのリスク、修繕などのメンテナンス等、様々な費用やリスクがあります。

それに対して、JREITはそういったオペレーションはプロの経営者に任せられるので、変なリスクをとる必要が無いJ-REITはおすすめです。

また、トヨタやドコモなどの事業会社への株式投資と比べても、JREITの方がメリットがあります。

まず、高利回りであること、そして価格変動リスクが少ないことです。

株でキャピタルゲインを狙う方からすれば、デメリットかもしれませんが、長期的な目線で毎年分配金という定額収入をもらえて、元本も普通株ほど価格変動リスクに晒されないというのは、インカムゲイン狙いにとってはメリットとなります。

なぜJ-REITは利回りが高いのか

J-REITは分配金利回りが異様に高いですが、このからくりが分からないと、怪しい感じがするし、手が出せないですよね。

実は、J-REITは仕組み的に高利回りになるようにできています。

その理由は、利益の90%以上を株主へ配当することによって、課税が免除される法律があるからです。

専門的には、ペイ・スルー課税と呼ばれます。

基本的には、この法律をもとに全てのJ-REITが利益の100%を株主に還元するのが通例となっています。

トヨタ自動車は配当性向が約30%なので、利益の30%を株主に還元しています。

これに対して、J-REITは利益の100%を株主に還元しているということです。

つまり、J-REITは法律という仕組み的に高利回りになりやすくしてあるということです。

J-REITのリスク

主には、価格変動リスク、倒産(上場廃止含む)リスク、減配リスクの3つがあります。

価格変動して損することもあるし、倒産したら全部パーになるし、事業が上手く行かなければ分配金が減ることもあるということです。

株をやっている方なら当たり前な話ですが、これらはJ-REIT固有のリスクではなく株式投資全般にあるリスクです。

J-REIT固有のリスクということで挙げるならば、ペイ・スルー課税(上記参照)が改正されるリスクぐらいです。

あとは、リスクではありませんがJ-REITは借金の比率が大きいので金利変動によって株価が影響を受けやすいです。

普通株に投資するときと同じで、きちんと個別のJ-REIT銘柄を見て投資するに値するかどうかを見極めることが大切です。

J-REIT銘柄を選ぶ5つのポイント

銘柄の種類

まずは、銘柄の投資内容が重要となります。

J-REITの種類は、下記の8つに分類することができます。

分類 投資対象 特徴
①住居特化型 一般向けの賃貸物件 不動産投資のイメージに一番近い、景気に関係なく収益が安定する
②オフィスビル特化型 オフィスビル 景気の変動を受けやすい。ポートフォリオが都市部に集中しやすい
③ホテル特化型 ホテル、リゾート施設 景気に影響を受けやすいが、その分高利回りなリートが多い。最もハイリターンハイリターンと言われている
④ヘルスケア施設特化型 ヘルスケア施設 近年、出てきた新興リート。景気の変動を受けにくく安定した収益が見込める
⑤商業施設特化型 ショッピングモール、アミューズメント施設 長期契約が一般的なため、景気に左右されにくく収益は安定する
⑥物流特化型 物流センター 景気に左右されにくいものの、テナントが撤退して場合のリスクが大きい
⑦複合型 住居とホテル等、複数のものを組み合わせる それぞれの投資対象を組み合わせることで分散効果を得ることができる
⑧総合型 特に枠組み無く自由に不動産へ投資する 景気に合わせてポートフォリオをリバランスするので、運営会社次第では最もパフォーマンスが高い

それぞれ一長一短なので、どれが正解ということは無いです。

複合型や総合型でリスク分散しているリートもありますが、ご自身のポジションもいくつかのリートに投資して、リスク分散させておくのが良いです。

また、上記内容以外にも、各リート銘柄の保有物件が特定地域に集中していないかもチェックしておいた方が良いです。

分配金利回り

J-REIT投資家であれば、一番重視するのは利回りです。

一般的な目安としては、4%以上あると良いとされていますが、私個人には5%以上(できれば6%以上)を目安に投資すると良いです。

リート銘柄で利回り4%台はごく普通なので、もっと割安な銘柄を狙うならば、結局利回り5%以上の銘柄を探していった方が効率が良いです。

ちなみに、普通株の投資だと配当利回りだけでなく、配当性向をみてどれぐらい内部留保しているのかも重要な判断ポイントとなります。

一方で、J-REITは内部留保はほぼ無いので、配当利回りが多い銘柄ほど魅力的と考えて良いです。

NAV倍率

今の株価が割安かどうかの判断も重要なポイントです。

NAVとは、Net Asset Valueの略で、資産から負債を引いた純資産のことを指します。

NAV倍率とは、株価を1口あたりのNAVで割ったもので、現在の株価がNAVに対して何倍かを示しています。

株式投資で言うところのPBRと同じ意味合いです。

なので、目安は1倍以上だと割高、1倍以下だと割安と判断します。

株の場合はPBRが1倍以上でも成長性を見込んで投資するという選択はよくありますが、リートにおいてはNAV倍率が1倍を超えているようなときは相場が過熱しているということなので、様子見していた方が賢明です。

LTV

LTVとはLoan To Valueの略で借入金比率と言い、株式投資で言うところのDEレシオです。

リートは不動産に投資するので資金が必要なので借金することも多いです。

借金自体は悪いことではないですが、借り過ぎはリスクが高いと判断されます。

目安としては50%以下と言われることが多いですが、それ以上になる(借金が多い)ことは必ずしも悪いことではないということを知っておいて下さい。

借金が多いということはそれだけ、リスクをとって投資している証です。

つまり、失敗すればダメージが大きいですが、その分成功すれば利益成長のスピードは速くなります。

これは、分配金が増えるし、株価上昇も期待できるということです。

あくまでも、長期投資で安定した投資を目指すならば、50%以下を目安に狙って下さい。

時価総額

いくらプロが経営すると言っても、不動産投資はリスクが大きいので、ある程度の規模で分散投資できていないと、少しリスクが高いと判断されます。

ただ、時価総額の目安は他よりも重視しなくても良いです。

一般的には、時価総額の目安は1000億と言われていますが、他の指標と合わせて1000億下回っていても魅力的な銘柄ならば、どんどん投資していくべきだと考えます。

個人的な考えとしては、時価総額数百億のリートを複数保有してリスク分散しておけば、特に心配はいらないです。

時価総額が大きければそれに越したことはないのですが、時価総額が大きい銘柄は人気があり利回りも低くなっている傾向があります。

高利回り銘柄狙いということであれば、他の指標はしっかり見ることを前提に時価総額のポイントは無視しても良いと思います。

J-REITおすすめ銘柄

高利回りおすすめ銘柄5選

最後に、上記のポイントで高利回りでかつ、割安感のある銘柄を5つだけピックアップしていきます。

タカラレーベン不動産投資法人(証券コード:3492)

種類:総合型 分配金利回り:6.52% NAV倍率:0.92倍 LTV:49.7% 時価総額:32,235百万円

マリモ地方創生リート投資法人(証券コード:3470)

種類:総合型 分配金利回り:6.07% NAV倍率:0.92倍 LTV:47.7% 時価総額:14,954百万円

ヘルスケア&メディカル投資法人(証券コード:3455)

種類:ヘルスケア施設特化型 分配金利回り:6.02% NAV倍率:1.00倍 LTV:50.6% 時価総額:35,423百万円

トーセイ・リート投資法人 (証券コード:3451)

種類:総合型 分配金利回り:5.94% NAV倍率:0.92倍 LTV:46.6% 時価総額:32,688百万円

スターアジア不動産投資法人 (証券コード:3461)

種類:総合型 分配金利回り:5.77% NAV倍率:0.97倍 LTV:47.1% 時価総額:58,788百万円

J-REITの買い方は普通株と同じ

J-REITは、株式投資と同じ感覚でネット証券などを介して売買することが可能です。

東証証券取引所に上場しているので、株価を証券会社のホームページやヤフーファイナンスなどでいつでもチェックできます。

正直、J-REITを買うことに関してはどの証券会社でも大差ありませんが、J-REITのポジションを有効活用してさらに一儲けしたい方はSBI証券をおすすめしておきます。

というのも、SBI証券にはFX株券担保サービスというものがあり、J-REITのポジションを証拠金にFXでポジションを持つことができます。

眠っている株式の利回りを最大化する方法は、下記で紹介しています。