皆さんは相場に過熱感があるとか、何気なく使っていませんか?

この言葉は、物事は時間が経てば平均値戻ってくる「ミーンリバージョン(平均回帰性)」という特性を無意識に理解しているからこそ出てくるものです。

もし、この平均回帰性をFXや株でも上手く活かすことができれば、我々のトレード成績がぐんと伸びてくるかもしれません。

ミーンリバージョン(平均回帰性)とは

ミーンリバージョン(平均回帰性)とは

ミーンリバージョンとは、平均から大きく乖離した際に、時間経過とともに平均値戻ろうとする統計的な現象のことで、平均回帰性とも呼ばれています。

例えば、日本人男性の平均身長は170cmぐらいですが、最初にインタビューした人が180cmだった場合に、2回目にインタビューする人の身長は180cm以下、つまり平均値の170cmに近い人である可能性が高いというものです。

仮に2回目のインタビューした人が190cmだった場合、3回目のインタビューで190cm以下の人、つまり平均値に戻る可能性は極めて高くなります。

このように、平均値から外れた数値が出てきたとしても、次のタイミングでは平均値へ回帰しようとする現象がミーンリバージョン(平均回帰性)です。

株やFXへの応用

ミーンリバージョンという現象は、もちろん株やFXの世界でも通用します。

具体的に、突発的なニュースで株価指数が急騰した場合、いったんは値が戻ってくる可能性が高いです。

そこが押し目になるのか、一回の値動きで終わってしまうか、それはその時のファンダメンタルズに左右されてしまいますが、いずれにせよ値が戻ってくる現象は起きる可能性が高いのです。

実際に、値動きのイメージは下図のような形になります。

簡単に言ってしまうと、値動きが平均から乖離したらポジションを持ち、平均値に近づいてきたらポジションを決済するということを繰り返していけば良いというわけです。

当然、平均値って何?実際に投資手法は?みたいな疑問が浮かぶと思いますので、そこらへんの話を含めて、具体的な分析手法や投資手法の話も後述していきます。

大数の法則との違い

ミーンリバージョン(平均回帰性)は、大数の法則の概念と勘違いされることが多く、大数の法則自体もトレードに役立てられることが多いので、明確に区別しておく必要があります。

大数の法則とは、試行回数を増やせば増やすほど、理論的に導かれる確率に近づくという法則です。

例えば、サイコロの期待値は、1×1/6+2×1/6・・・6×1/6=3.5となりますが、サイコロを1回振っても、1や6が出て期待値から乖離する可能性は十分にあります。

しかし、サイコロを100回振ると、限りなくその平均値は3.5に近づいてきます。

さらに1,000回、10,000回と回数を増やせば3.5にさらに近づいていきます。このような統計的な性質を大数の法則と呼びます。

投資の世界で言えば、一般的に短期投資よりも長期投資の方が有利とされる根拠は、この大数の法則に基づいた考え方と言えます。

つまり、ミーンリバージョンは平均から乖離したら戻ろうとする性質を説明していて、大数の法則は回数を重ねると期待値に収束していく性質を説明しているという違いがあります。

ミーンリバージョン(平均回帰性)を利用したテクニカル分析

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは、移動平均をベースに計算された標準偏差を使って現在の価格との乖離をみるテクニカル分析です。

上述したミーンリバージョンの説明では、価格乖離と言ってもどこまで乖離したらポジションを持てばいいのか分からなかったと思います。

そこで、統計学の標準偏差という考え方を使って、価格乖離の度合いを明確にしているのがボリンジャーバンドです。

標準偏差±3σにおさまる確率は、およそ99.7%となり、±2σにおさまる確率でも95.4%あるので、このポイントでポジションを持てば、反発(or反落)する可能性が高いということになります。

特にFXでは活用している方が多い分析手法なので、ぜひ勉強してみて下さい。

ボリンジャーバンドの詳しい説明はこちら

エンベロープ

エンベロープは、移動平均線との乖離率をみるテクニカル分析です。

ボリンジャーバンドと似ていますが、エンベロープはもっとシンプルに移動平均との乖離率を示しているだけとなります。

ボリンジャーバンドの計算方法は複雑で何だか分からん!という方はエンベロープを使ってみるとしっくりくるかもしれません。

エンベロープは、±5%を超えてくると相場が過熱していると言われているので、それぐらい目途に逆張りしていけば、これも有利にトレードすることができます。

エンベロープの詳しい説明はこちら

ボックス理論

ボックス理論は、基本的には直近の高値と安値で形成されるボックス内で値動きするが、ボックスを抜けると価格レンジが変わって値動きが加速するという値動きの法則を利用した手法です。

これは、すこーしだけミーンリバージョンを応用した考え方で、ボックス内で値動きするというところがミーンリバージョンになっています。

ただし、ボックス理論は順張りトレードが基本なので、上げトレンドでボックスの天井で売るのはNGです。その逆も同じです。

トレンドに沿ってボックス内の安値(押し目)を拾うという意識でトレードすれば、ボックス理論はかなり有効な投資手法と言えます。

ボックス理論の詳しい説明はこちら

ミーンリバージョンをFXや株で使う注意点|トレンド分析

ミーンリバージョンをFXや株で使う際の注意点として、トレンドには逆らわないことが挙げられます。

平均値に戻る性質があると言っても、そもそもの理論値(ファンダメンタルズ)が上下すればミーンリバージョンは機能しなくなる可能性があります。

例えば、少し前に東芝が原発事業の負債で多額の損失を計上した出来事がありました。

500円ぐらいあった株価が半分以下の200円ぐらいまで下げましたが、その過程はほぼ右肩下がりの相場だったわけです。

その理由には、事業価値があると思われていた原発事業が不良債権化して、その後医療機器、機械、半導体など価値のある事業を次々と身売りしたことが挙げられます。

要するに、ミーンリバージョンを狙うのは戦略として有効なトレードですが、トレンドやファンダメンタルズによってはミーンリバージョンが機能しないことは留意して下さい。

ミーンリバージョン(平均回帰性)を使った投資術

FTSE100のループイフダン投資

CFDのFTSE100を使った投資法です。

一応、この投資法はミーンリバージョンとは関係なく、コツコツ長期投資して配当収入をもらえます。(配当収入だけでもレバレッジによっては年利15%超えてくるので、まあまあな投資法です)

これを踏まえて、ミーンリバージョンの考え方を取り入れたループイフダン投資を組み合わせることで、配当収入と売買益両方を狙っていくことが可能となります。

ループイフダンは、安く買って、高く売るを繰り返す自動売買システムのことです。

各FX,CFD業者がサービス提供していますが、相性の良いFTSE100でサービス提供しているのは、ひまわり証券です。

ひまわり証券のループイフダン「ループ株365」について(公式サイト)

VIX指数売りの投資法

もう一つ紹介したいのが、VIX指数売りです。

VIX指数とはアメリカの株価指数S&P500のオプションのボラティリティを指数化したものです。

何を言っているのか良く分からないかもしれませんが、別名恐怖指数と言われていてS&P500の値動きを使って、相場の心理状況を映し出していると考えて戴ければ良いです。

一般的には、かなり上級者向けと言われていますが、実はVIX指数は値が0に収束していくという特徴があります。

つまり、ミーンリバージョンの考え方に従って、VIX指数が本来の値動きと逆行して値上がりしてきたら売るを繰り返していけば良いというわけです。

単純に売ると言っても資金管理がとても重要な投資法なので、もし実践してみたいと思われた方は、まずはVIX指数売りの詳しいやり方の説明をご覧下さい。