睡眠について悩んでいる方は多いと思いますが、正しく日光浴をすれば睡眠の質が大きく改善するって知っていましたか?

私自身、この方法を知って意識的にやってみたことで、寝付きが良くなって調子が良くなりました。無料でやれて、簡単に実践できることなので、ぜひ皆さんもやってみて戴ければと思います。

睡眠と日光のメカニズム

睡眠と日光の関係

朝起きたら日光を浴びなさいと言われたことはありませんか?何となくよく聞くようなセリフではありますが、実際にこれは科学的根拠に基づいている事実です。日光は我々の体内時計に大きな影響を与えており、睡眠の質と切っても切り離せない関係があります。

我々の体内時計をつかさどっているのは、脳の視床下部の神経細胞たちです。ここで体内の様々な生命活動を支えるホルモンが生成されており、そのホルモンが睡眠サイクル、食欲や空腹感、体温などを調節する役割を担っています。

朝起きて日光を浴びると、この視床下部で体内時計を調整するためのホルモンが分泌されるようになります。逆に、日光を浴びなければ、ホルモンバランスが崩れて変な時間に眠くなったり、目がさえたりするようになってしまうというわけです。

ホルモンバランスを調整する

実際に、日光を浴びることで、視床下部ではセロトニンというホルモンが生成されます。このホルモンは幸福感をもたらす物質として知られており、抗うつ剤の原料としても使われています。そんなセロトニンですが、実は脳を覚醒状態にするホルモンでもあります。朝に日光を浴びてセロトニンの分泌を促進することによって、脳の活動が活発となり、我々のパフォーマンスを高めてくれるのです。

また、日光は睡眠ホルモンと呼ばれ眠りを促進する効果があるメラトニンという物質の分泌を止める効果もあります。朝起きて寝足りないとか、ボーっとするとか、あの状態はまだメラトニンが残っているからです。メラトニンの分泌が止まれば、朝眠いと感じることは無くなります。

このように、日光を浴びることによって、ホルモンのバランスが調整され、それが結果的に体内時計の正常運行に繋がっているのです。

太陽の光じゃなきゃダメなのか

いちいち外に出るのは面倒なので、太陽光じゃなくて部屋のライトとかで十分明るいと考える人もいるかもしれません。しかし、これは間違った考え方で屋外はたとえくもりの日でも室内より10倍以上明るさがあると言われています。

室内でも変わらない、むしろ明るいと感じてしまうのは、人間の目が明るさに応じて目に入る光を調整する機能を持っているからです。晴れた日の屋外は室内の100倍以上の明るさとなります。通常、太陽光で我々の体内時計のスイッチを押しているにも関わらず、その100分の1の光ではホルモンを生成させる効果が得られるわけがないのです。

屋外に出るのが面倒だと言う方でも、朝起きたらすぐに窓のカーテンを開けて、部屋に光が差し込むようにしてみて下さい。上述したように、目に明るい光を入れることでホルモン調整のスイッチを入れることが重要なので、それでも大きな効果が得られると思います。

睡眠の質が改善することのメリット

パフォーマンス向上

脳内は、身体のあらゆる機能を制御する細胞が集まっており、栄養素を吸収し細胞分裂を繰り返すことで日々多数の老廃物が生み出されます。日中は、生成するスピードが排出するスピードを上回るため、脳内には常に老廃物が蓄積されていきます。そして、睡眠時に脳細胞が収縮することによって排出スピードが生成スピードを上回り脳内を綺麗にしてくれます。

もし、睡眠不足で脳内に老廃物が貯まってしまうと、同じ作業でも時間がかかったり、ミスが増えたりします。頭がすっきりしない感覚は誰しもが経験あると思いますが、まさにそれは脳内に老廃物が貯まっていることが原因の一つです。

睡眠の質が高まれば、脳内を綺麗にするリンパの機能が睡眠中に向上するので、目覚めもすっきりとしてかつ日中高いパフォーマンスを発揮することができます。

アンチエイジング

日光浴は睡眠ホルモンであるメラトニンの正常な分泌を促進することは説明してきました。

実は、このメラトニンにはアンチエイジングの効果があると言われています。メカニズムとしては、メラトニンは細胞を酸化させる酸素分子を無効化する機能を持つことが分かっており、これが細胞の老朽化を遅めてアンチエイジングとなります。

また、本来メラトニンの機能は睡眠の質が高めることにあり、その質の高い睡眠(ノンレム睡眠)では、もう一つのアンチエイジングホルモンと言われている成長ホルモンの分泌が活性化します。これにより新陳代謝が加速して、肌や髪の細胞でのターンオーバー(細胞の再生)が早まります。

このように、メラトニンが正常に分泌され、睡眠の質が高まり、成長ホルモンが分泌されるという好循環により、我々の外見は若々しさを保つことができるようになるわけです。

ストレスのコントロール

睡眠の乱れは、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌異常を起こす可能性があることが分かっています。ストレスホルモンと言ってもコルチゾール自体は血糖量を調節して我々の人体活動にエネルギーを供給する必要不可欠なホルモンです。通常は、分泌量が朝に増え、夜に減ることで、体内時計を正常に動かす役割を担っています。

しかし、睡眠の質が低くなり、睡眠が乱れてしまうと、コルチゾールが変な時間に分泌され、夜元気になったり、朝起きれなくなったりしてしまいます。そうすると、さらに睡眠が乱れていくという悪循環に陥ってしまうわけです。

また、コルチゾールはメラトニンの分泌と負の相関性があることが分かっており、正しい時間帯の日光浴が結果的にコルチゾールの適切な分泌につながります。

日光浴をして睡眠の質を高めることが、コルチゾールの適切な分泌に繋がり、ストレスの多い現代社会においても、上手くストレスコントロールして活動的に生活していく手助けをしてくれます。

日光浴で睡眠の質を改善する方法

朝起きたら日光を浴びる

上述の話と重複しますが、朝起きたら日光に浴びるのが最重要ポイントです。屋内でカーテンを開けるだけでも構わないので、まずはできるだけ明るい光が目に入ってくれば、仕事や勉強のパフォーマンスを高めてくれるセロトニンのホルモン生成が開始されます。

ちなみに、屋外に出てもサングラスなどをしていて目に光が入らないと、セロトニンの生成量は減少してしまうので注意してください。日光浴自体の重要性も後述していきますが、朝は日光を浴びる目的は、睡眠ホルモンであるメラトニンの生成を止めて、セロトニンを分泌することにあります。

実は、睡眠ホルモンであるメラトニンは生成を止めてから、約13~14時間後に再生成が始まります。朝7時に生成が止まれば、夜9時~10時頃に生成が始まるということになるので、朝の7時~8時半ぐらいまでには日光を浴びるようにして下さい。

メラトニンの分泌が快眠に大きな影響を与えるので、この生活リズムが重要です。なので、土日に寝だめしようとお昼ぐらいまで寝ているのも、快眠から遠ざかってしまう行動です。

昼間に浴びる日光も重要

我々の皮膚は日光を浴びるとビタミンDを生成するようにできています。このビタミンDが不足すると、疲れやすくなったり、ストレスを受けやすくなります。そうなれば、当然睡眠の質も低下してしまい、さらに疲れが残りストレスを感じるという悪循環に陥ります。

実際に、昼間に十分な日光を浴びていないオフィスワーカーなどを対象とした実験では、日光をきちんと浴びている人と比べて睡眠時間が1時間近く短くなったという結果もあります。

昼間に日光を浴びると言っても難しく考える必要はありません。何時間も日光を浴びる必要はなく、15分~20分程度日光を浴びれば良いだけです。仕事をしている方なら、昼の休憩時間に少し散歩をするとかぐらいでちょうど良いです。むしろ、人間が一日に生成できるビタミンDの量は決まっているので、それ以上の時間日光を浴びてもあまり意味はないと言われています。

ちなみに、ビタミンDはサケ、マグロ、シイタケなどの食品やサプリメントで摂取することもできますが、それは次のステップであって、日光浴するだけでも、快眠に与える影響はだいぶ違います。

夜の光は睡眠に悪影響

良く聞く話で、携帯やテレビのブルーライトは質の高い眠りを妨げます。メカニズムとしては、ブルーライトは睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑える効果があることが分かっているので、それによって睡眠の質が低下してしまうというわけです。

なかなか情報社会に根付いてしまって、携帯やテレビを捨てろというのは難しいと思いますが、一応寝る前の90分前にはブルーライトから離れることが専門家の中では推奨されています。皆さんはできるかもしれませんが、私には無理な話だったので、せめてブルーライトをカットしてくれる眼鏡を利用することで、できるだけブルーライトの影響を受けない努力はしています。

また、部屋の照明を変えるだけでも睡眠に与える影響は絶大です。具体的に、白系から赤系の照明に変えるだけでメラトニンの生成量の増加することが分かっています。


私も使っていますが、白系と赤系を切り替えられるタイプの照明は結構便利です。夜6時とか7時ぐらいだと、勉強やら仕事やらまだ何かに集中したい時間帯です。そんな時は、白系の照明で明るくして、夜遅くなってきたら赤系の照明に変えることができます。

赤系の照明はムードも作れるので、部屋がおしゃれになった感じがします。最近は数千円の照明が売っているので、試しに変えてみてはいかがでしょうか。