皆さんは高配当株を買ってそれで満足していませんか?

利回りに拘っているならば、その株券を使って利回りを最大化させるべきです。貸株で0.1%とか雀の涙しかない金利をもらう時代は終わりました。SBI証券でFX株券担保サービスが始まったことによって、スワップポイントのサヤ取りを組み合わせると資金効率が跳ね上がります。

スワップポイントのサヤ取り(ドル円)

スワップポイントとは

スワップポイントは、FXでポジションを持った時に発生する2国間での金利調整のことです。

日本に住んでいると、銀行金利がほぼゼロなのであまり意識することがありませんが、世界的に見れば、年利で1~3%ぐらい金利が発生するのが一般的です。アメリカでは、近年利上げを進めており金利は2%を超える水準まできています。実は、バブル以前の日本でも5%以上の金利が付いていました。このように金利というのは国(通貨)や時期によって異なります。

当然、実体経済において通貨というのは、他国に対する金利差を考慮して為替変動しています。実際に、金利が上がれば通貨価値は上がります。アメリカが政策金利を上げて金利高に誘導すれば、ドル高円安になるということです。なので、FX業者としては、発生する金利を無視することはできず、売り手と買い手に対して金利調整をする必要があり、それをスワップポイントと呼んでいます。

具体的にドル円を例とすれば、現在ドル円だと2%以上の金利差があるので、ドルの売り手は金利の支払い、買い手はその金利を受け取るという調整が実施されます。

スワップポイントのサヤ取りとは

このスワップポイントは業者によって任意で決めることができるので、業者間によってスワップポイントが異なってきます。例えば、長期投資家からみればスワップが沢山もらえるところで取引したいと考えるので、そういった顧客を集めるために、他社を出し抜いて高いスワップを提供している業者も出てくるのです。

スワップポイントのサヤ取りは、このような業者間でのスワップ差を利用して両建てで価格変動リスクを回避しつつ、スワップ差で儲ける手法です。スワップポイントのアービトラージ、異業者両建て、タダ取りなどとも呼ばれます。

例えば、ドル円1万通貨あたりA業者はスワップポイントを80円、B業者は60円と設定しているとします。買いと売りのスワップポイントは異なることもありますが、今回は同じであるとします。この場合、A業者でロングして、B業者でショートすれば、スワップは80円受け取りと60円支払うが発生するので、毎日20円のスワップ差が儲けとなります。

ドル円が100円の時に1万通貨のポジションを持ったとします。105円になると、買いでは5万円の利益が出て、売りでは5万円の損失がでます。95円になると、買いでは5万円の損失が出て、売りでは5万円の利益が出ます。つまり、買いと売りで利益と損失が常に相殺されるので、価格変動リスクは無くなります。このような安全な環境で、毎日一定額のスワップ差をゲットすることができるというわけです。

実際のドル円運用利回り

実際に、ドル円の運用でどれぐらい利回りを見込むことができるのか計算していきます。

通貨(レート) 買いスワップ(1万通貨) 売りスワップ(1万通貨) 利回り(年利換算)
ドル円(109.95円) +90円(SBI証券 FX) -69円(セントラル短資FX) 0.35%

ドル円の過去の変動では、リーマンショック時に記録した約7.2%の下落が1日の値動きとしては最大です。この値動きに耐えられるレバレッジは約13倍となります。

レバレッジ1倍
維持率2500%
レバレッジ2倍
維持率1250%
レバレッジ5倍
維持率500%
レバレッジ10倍
維持率250%
レバレッジ13倍
維持率192%
利回り(年利換算) 0.35% 0.70% 1.75% 3.50% 4.55%
耐えられる変動率 100% 50% 20% 10% 7.7%

正直、最近の為替相場を見ているとリーマンショック級の為替変動は起こる可能性があるため、レバレッジは10倍程度で運用していくのが、安全だと思います。ただ、それでも3.5%の利回りが見込めます。銀行金利が0.01%、国債が0.1%程度しかない時代に、高い利回りではないでしょうか。

ちなみに、今回は株券を有効活用する手法ということで話をしているため、SBI証券が有利な買いスワップを提供しているドル円でしかサヤ取りができません。スワップポイントのサヤ取り自体は、トルコリラでやるのが最も利回りが高くなります。

そちらの詳しいやり方等は下記で紹介しているので、合わせてチェックしてみて下さい。

FX株券担保サービスで資金効率の最大化

FX株券担保サービスとは

FX株券担保サービスは、保有している現物株を担保にしてFX取引ができるというサービスです。

通常は、時価の70%が証拠金として認められます。つまり、株式で受け取れる配当などに加えて、FXでスワップポイントのサヤ取りを組み合わせることで、そちらで出た利益が上乗せされ利回りが向上するというわけです。

このサービスでは、現物株を保証金にしていますが、そのまま担保にしていても配当金や株主優待は受け取ることができます。同じような株の有効活用に貸株がありますが、これはいちいち権利確定前に貸株の設定を変える必要があります。その点、FX株券担保サービスは面倒な手続きは必要ありません。貸株を利用している人からすると、少し驚くポイントではないでしょうか。

ちなみに、FX株券担保サービスという名前は、SBI証券での呼び方となり他社では違う呼び方をしていることがありますので、その点はご注意下さい。

FX株券担保サービスが使える証券会社

現在、以下の4社がサービスを提供しています。(一部、準備中)

FX株券担保サービスが使える証券会社

SBI証券
カブドットコム証券
マネーパートナーズ
楽天証券(19年開始予定)

この4社の中で、FX業者として有利なスワップを提供しているのは、ドル円の買いスワップでSBI証券、豪ドルの売りスワップでマネーパートナーズです。ということで、この2社のどちらの方がより資金効率の良い業者か比較してみます。

通貨(レート) 買いスワップ(1万通貨) 売りスワップ(1万通貨) 利回り(年利換算)
ドル円(109.95円) +90円(SBI証券 FX -69円(セントラル短資FX) 0.35%
豪ドル円(76.97円) +45円(みんなのFX) -32円(パートナーズ FX 0.31%

また豪ドルの過去の値動きでは、リーマンショック時に記録した約16.8%という下落が1日の値動きとしては最大となっています。つまり、それを踏まえてレバレッジを計算すると以下となります。

通貨 レバレッジ1倍
維持率2500%
レバレッジ5倍
維持率500%
レバレッジ6倍
維持率500%
レバレッジ10倍
維持率250%
レバレッジ13倍
維持率192%
ドル円(109.95円) 0.35% 1.75% 1.75% 3.50% 4.55%
豪ドル円(76.97円) 0.31% 1.55% 1.86% 3.10% 4.03%
耐えられる変動率 100% 20% 16.67% 10% 7.7%

レバレッジ1倍の時は微妙な差でしたが、レバレッジまで考慮するとSBI証券の圧勝となりました。

どれぐらい資金効率が上がるのか

実際に、どれぐらい資金効率が上がるのかシミュレーションしていきます。

例えば、10万円で5%(5,000円)の配当金を出す株だとします。70%にあたる7万円が証拠金となるので、レバレッジ10倍で運用すると3.5%(2,450円)の利回りを期待することができます。つまり、10万円に対して7,450円(7.45%)の利回りを得ることができます。

ちなみに、20%税金で持っていかれたとしても5.96%の利回りを維持できるので、無課税となるNISA口座を使うよりも資金効率が良いという結果になります。もう少しレバレッジを引き上げれば、さらに資金効率が上がっていきます。※NISA口座はFX株券担保サービス対象外です

FX業者選び

この手法を実行するためには、FX業者選びが重要です。

当然、買いポジションはSBI証券を選ばなくてはいけませんが、売りポジションはできるだけ売りスワップが安いところを選ぶようにして下さい。ちなみに、SBI証券の買いスワップは最高ではありませんが、トップクラスなのでご安心下さい。

FX業者 買いスワップ 売りスワップ
SBI証券 FX +90円 -93円
SBI FXトレード +91円 -92円
GMO FXneo +84円 -87円
くりっく365 +87円 -87円
みんなのFX +80円 -80円
DMM FX +72円 -72円
セントラル短資FX +49円 -69円

以上のスワップポイント比較から、以下の業者を選ぶことをおすすめします。

【買いポジション】SBI証券 FX

買いはSBI証券でやらないと、そもそもFX株券担保サービスが使えないのでご注意下さい。買いスワップが最高のSBI FXトレードという紛らわしい業者がいますが、こちらではSBI証券の株を担保にした取引はできません。

【売りポジション】セントラル短資FX

セントラル短資FXは売りスワップが安いのでおすすめです。ドル円ではセントラル短資FXが売りスワップのトップ常連なので、ここを選んでおけば間違いはないです。

これで、準備完了です。SBI証券に眠っている株券たちを有効活用してあげて下さい!

FX株券担保サービスの注意点

信用取引や貸株の併用は不可

FX株券担保サービスを利用する場合、これと同様に株式を担保にするサービス(信用取引や貸株制度)を併用することはできません。

貸株制度は基本0.1%しかもらえず、スワップポイントのサヤ取りの方が効率が良いので、切り替えていけば良いと思います。しかし、信用取引ができないと困る方もいると思うので、気を付けて下さい。ただ、SBI証券が信用取引において、何か秀でているところがあるかと言えば、他の証券会社でやれないことは特に無いので、口座開設等は少し面倒ですがそれさえ済めば問題ないと思います。

担保設定した株券売却

これは、株券が売れなくなるわけではありません。逆に、自由に売買できるからこそ気を付けなければならないポイントです。通常、株を売却すると証券口座にはすぐにお金が入ってくるため、あまり気にしたことは無いと思いますが、株券を担保にしていたポジションなので、FX口座単体で見ると保証金が減っていることになります。つまり、保証金維持率が下がってしまい、強制ロスカットを食らうリスクが発生します。

なので、株を売る前には、必ずその株を担保から外すようにして下さい。当然、そうすると維持率が下がるので、一時的に現金で補てんする等の対応が必要です。場合によっては、FXで建てている一部ポジション決済して維持率に余裕をつくる必要があるかもしれません。

いずれにせよ、担保にしている株をいきなり売却しないようにして下さい。

現金不足による強制決済

FX株券担保サービスを利用して、建てているポジションが含み損になっている時に、含み損分は現金で補てんする必要があります。つまり、維持率的には全ての保証金を担保の株で賄うことができますが、損失が出ている場合はその分の現金が必要になります。利益を出している時は問題ないです。

実際に、毎月末に現金不足となっていると通知されます。次の月も現金不足となった場合、担保としている株券が強制決済されて証拠金として補てんされることになります。基本的には、現金不足判定されても、1カ月後まで猶予があるので、そこまで神経質になる必要はないです。

ただ、株を担保に証拠金を積んで維持率を確保していても、損失分は現金で補てんしなければいけないということを覚えておいて下さい。