FX、株など投資副業の税金まとめ|税金で損しないテクニック

投資副業(FX、株等)の税金が複雑だったので、シンプルにまとめてみました。

税金の仕組みや各投資対象ごとの処理方法、そして税金で損をしないためのテクニックなどを書いているので、投資に関わる税金で困っている方のお役に立てればと思います。

10分で分かる本日の概要
  1. 投資副業の利益にかかる税金で無駄金払っている人が多いですが、節税は利益を出すのと同じ効果がある
  2. 課税方法には、総合、申告分離、源泉分離の3つの方法があり、状況に応じて使い分けると良い
  3. 配当金がお得になるケースや年間利益が20万円以下のケースなどで、課税方法を変えると節税になる

投資副業(FX、株等)に関する税金の仕組み

投資副業(FX、株等)にかかる税金とは

株式投資やFXで出た利益には、納税の義務が発生します。

これ自体は何を今さらという感じだと思いますが、多くの方は利益に対して20.315%の税金がかかるものだと思いがちです。

しかし、実は申告の仕方によっては、最終的に納める税額は変わってきます。

当然、そこには損得があります。

用語の説明は後述しますが、一つ例を挙げると、株の年間利益が10万円の場合、源泉分離課税にしていると税金(20.315%)で約2万円持っていかれますが、申告分離にしていると20万円以下の利益は確定申告の必要はなく、役場で住民税(5%)のみ納めれば良いので支払う税金は5千円で済みます。

多くの方は、手続きが簡単な源泉分離課税を選びがちなので、年間利益10万円の方は1万5千円も払う必要の無い税金を払い損しているということになります。

このように、投資に関わる税金について理解を深めることは、資産運用で儲けるのと同等に、自分の資産を増やしていくためには大切なことです。

確定申告とは

確定申告とは、1月1日から12月31日の1年間で得た所得を申請して税額を確定させる手続きです。

これ自体は、投資だけでなく、全ての所得や出費などを取りまとめる必要があります。

確定申告について深堀りしていくと話が長くなるので、詳しく知りたい方は確定申告とググってみると、詳しい説明が見つかると思います。

サラリーマンの方だと、年末調整というのをやりますが、あれで会社が代わりに確定申告をしてくれているので、通常サラリーマン自身が確定申告をする必要はありません。

そして、年末調整をしている方は、その他所得が20万円以下の場合には確定申告が不要です。

ただし、この規定は住民税には適用されないので、20万円以下だと役場に申告して住民税を支払う必要があります。

重要なことは、サラリーマン(年末調整している方)は20万円以上になると確定申告が必要で、それ以外の方は常に確定申告が必要ということを覚えておいて下さい。

株投資の場合:一般口座、特定口座、NISA(ニーサ)

株式投資を始めると、まず口座を選ぶところから始まります。

一般口座、特定口座、NISAどれを選んだらよいのかという話になります。

まず、NISAとは2014年1月から個人投資家向けに導入された非課税制度のことで、この口座で出た売買益や配当などは全て非課税となる口座です。

これだけ聞くとNISAが最強となるわけですが、毎年120万円の売買までを上限としており、トレードでは使い物にならない口座です。

NISAは優待狙いなどを代表とした長期投資向きの口座となるので、それだけ知っておいて下さい。

そして、一般口座と特定口座ですが、この2つの違いは面倒な損益通算をやってくれるかの違いです。

特定口座の方だと、証券会社が損益通算を代行してくれます。

また、特定口座を選ぶと、「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」を選択することができ、源泉徴収ありを選ぶと確定申告も不要となります。(不要なだけで、他証券会社の口座と損益通算したい場合などは別途申告が必要になります)

一般口座の場合は、損益通算も確定申告も自分でやらなければならず、現状は未公開株を買うために存在している口座だと言われています。

なので、これから株投資を始めようという方は、特定口座を選んで下さい。

源泉徴収は「なし」にしておくと節税のチャンスはありますが、確定申告は結構めんどくさいので、普段確定申告の必要が無い方は「源泉徴収あり」でも良いかと思います。

FXの場合:一般口座のみ

FXの場合は、一般口座しかありませんが、損益通算はやってくれる業者も多いです。

なので、特定口座の源泉徴収なしと同じような感じになり、確定申告は自分でする必要があります。

FXと株どっちもやっているという方は、いずれにせよFXで確定申告が必要なので、株の方も源泉徴収なしにしておいても良いかと思います。

投資に関わる税金の処理方法

総合課税、申告分離課税、源泉分離課税

課税方法には、総合課税、申告分離課税、源泉分離課税の3つの方法があります。

総合課税とは、サラリーマンや自営業の方ならば本業の収入や、他の不動産収入や権利収入などと合わせて税額を算定する方法です。

累進課税制度のもと、全てを合算した所得額に対して所定の税率をかけて納税額が決定します。

申告分離課税とは、上述した本業の収入やその他収入とは別に、投資で発生した収益として税額を算定する方法です。

この場合、皆さんが良くご存知の20.315%(定率)の税率が適用された納税額となります。

源泉分離課税とは、特定口座の源泉徴収ありを選択した場合に、我々が利益を受け取る前に税金を差っ引いて、証券会社が税金を納めておいてくれる方法です。

この場合でも20.315%の税率が適用される点は申告分離課税と同じです。

あくまでも、確定申告する必要無いだけで、場合によっては確定申告しておいた方が良いケースもあります。(詳細は後述していますので、ご参考下さい)

投資対象ごとの税金の処理方法

国内業者を使った場合 海外業者を使った場合
国内株式 配当金:総合課税、源泉分離課税、申告分離課税の中で選択
売買益:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
外国株式 配当金:総合課税か申告分離課税の選択が可能
※源泉分離課税も選択可能だが二重課税となる
売買益:申告分離課税
配当金:総合課税か申告分離課税の選択が可能
売買益:申告分離課税
FXやCFD 申告分離課税 総合課税
仮想通貨 総合課税 総合課税
国内債券 配当金:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
売買益:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
外国債券 利子:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
売買益(償還含む):申告分離課税
利子:総合課税
売買益(償還含む):総合課税か申告分離課税の選択が可能
国内投資信託
(株式)
配当金:総合課税、源泉分離課税、申告分離課税の中で選択
売買益:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
国内投資信託
(公社債)
配当金:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
売買益:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
外国投資信託
(株式)
分配金:総合課税か申告分離課税の選択が可能
※源泉分離課税も選択可能だが二重課税となる
売買益:申告分離課税
配当金:総合課税か申告分離課税の選択が可能
売買益:申告分離課税
外国投資信託
(公社債)
分配金:源泉分離課税か申告分離課税の選択が可能
売買益:申告分離課税
利子:総合課税
売買益(償還含む):総合課税か申告分離課税の選択が可能
外貨預金 源泉分離課税 総合課税

投資に関わる税金で損しないためのテクニック

配当金にかかる税金をお得にする方法

株式の配当金や投資信託の分配金は、総合課税にすると配当控除を受けることができます。

配当控除とは、税金の算定対象となるベース値からいくらか控除できるというものです。

所得額により控除額が変わってくるのですが、総所得が一千万円以下であれば、配当金に対して10%、分配金に対して5%が控除額となります。

ちなみに、所得が一千万円以上だと控除額は少なくなる方向です。

その他の控除等は考慮しない前提で、配当金を総合課税にした場合、配当金も含めた総所得額が695万円以下だと、実効税率が17.4%以下となるため、分離課税時の税率20.315%よりも税額をお得にできます。

最終的な税額は、その他の控除(配偶者控除、医療費控除など)によって左右されてきますが、日本の平均年収は400万円ぐらいだったと思うので、多くの方にとってトライする価値があります。

NISAでも税金がかかる場合がある

以前、ツイートした時に反響があった内容です。

何気無くツイートしたのですが、皆さんも意外と知らなかったようで、「危なかった、助かった」なんてメッセージも戴きました。というわけで、その内容が下記になっております。

NISAが非課税だと思って油断していると、そうでは無かったという話です。

なんでもそうだとは思いますが、特に税金がらみの話は無駄に複雑になっていて、理解してやらないと思わぬ落とし穴があるので、気を付けた方が良いと思います。

年間の利益が20万円以下ならば源泉分離課税は損

冒頭で例として出した内容ですが、年末調整で所得申告している方は、それとは別の所得があっても20万円以下ならば申告不要というルールがあります。

源泉分離課税にしていると20.315%の税金になるのが、住民税だけの5%にできるというのは、かなり節税になります。

単純に20万円の利益が出ていれば、3万円得をすることになります。

ちなみに、年金受給者の方などで、総合課税で確定申告すると住民税の税額が上がってしまうために保険料が上がることを懸念される方もいると思います。

しかし、その場合は住民税と所得税で申告方法を変えることができるので、所得税のみ総合課税として住民税は分離課税にすれば解決できます。

海外投資では源泉分離課税を選んではダメ

海外投資においては、現地での課税と日本での課税が重複する二重課税の問題があります。

これに対して、外国税額控除という仕組みがあり、所得税額から一定額を控除できます。

控除限度額は、海外投資の所得を総所得で割った比率を所得税額にかけた数字となります。

ただし、源泉分離課税を選んでしまうと、控除対象外となってしまうため、海外投資においては絶対に、申告分離か総合課税を選ぶようにして下さい。

特定口座の源泉徴収ありでも確定申告した方が良い場合がある

最後に、源泉分離課税にした場合でも、確定申告しておいた方が良いケースを紹介しておきます。主に2つのケースが考えられます。

①他の証券会社での取引と損益通算する

基本的には、その証券口座の中でしか損益通算が行われないため、A口座では損が出ていても、B口座で利益が出ていると課税されてしまいます。

このようなケースで利益と損失を合算して確定申告できるので、税金が還付されることになります。

②損失を翌年以降に繰り越す

株や投資信託の損失は最大3年間繰り越して、次年度以降に出た利益と相殺させることができます。

特にデメリットもないので、損失が出た場合は確定申告しておいた方が良いです。